SÔNG BÉ(ソンベ)焼きは、ホーチミン近郊に位置する現在のビンズォン省(旧ソンベ省)で作られていた民芸皿です。かつては、お金持ちの家庭から庶民に至るまで、ベトナム南部の各地で使われていました。花柄の模様が特徴的なSÔNG BÉ(ソンベ)焼きは、職人の手により1枚ずつ描かれています。そして、窯の特性による焼きむらも味わい深さを演出しています。近年は、国の環境方針で薪の窯が廃止されており、SÔNG BÉ(ソンベ)焼きは姿を消しつつあり、「幻の民芸品」として、その価値が再評価されています。
現地の高級レストランでは、料理の引き立て役としてSÔNG BÉ(ソンベ)焼きが使われています。また、ホーチミン中心地には、SÔNG BÉ(ソンベ)焼きのセレクトショップも数多くオープンしており、「伝統とモダン」を融合した新しい価値を提案しています。
北のBát Tràng(バッチャン)焼き、南のSÔNG BÉ(ソンベ)焼き
ベトナム土産の定番であるBát Tràng(バッチャン)焼きはハノイから近いバッチャン村で作られているベトナム陶器で、トンボ、菊、蓮、竹、金魚の絵柄が特徴的です。Bát Tràng(バッチャン)村は中国国境にも近く紅河のほとりにある地の利を活かし海外にも積極的に輸出していました。その為、Bát Tràng(バッチャン)焼きは量産に向くよう、比較的単純な模様と正確な絵付けが特徴的です。
一方、ベトナム国内向けが中心のSÔNG BÉ(ソンベ)焼きは、職人による素朴な絵付けになりますので、1枚1枚異なった特徴を持っています。当時の職人の生きた証がSÔNG BÉ(ソンベ)焼きには宿っています。
買付担当者より
日本のみなさんこんにちは。私は日本の工場で3年間、縫製の仕事をしていました。日本に来たばかりで何も分からない私を、日本のみなさんはとても親切に接してくれました。日本の景色はとてもカラフルで、紅葉の季節にまた日本に行きたいと考えています。
今回、私の故郷である南ベトナムの民芸皿を日本のみなさんにご紹介したいと考えています。SÔNG BÉ(ソンベ)焼きは、職人一人一人が手作業で絵付け、焼入れをしていますので、全て異なる特徴を持っています。
当店は全てビンテージ商品となりますので、その時代を生きた職人さんの作品を、時代と場所を超えて皆様にお届けできる事を嬉しく思います。この機会に是非、SÔNG BÉ(ソンベ)焼きに触れてみてはいかがでしょうか。
こんにちは。Vietnam Ran Tan店長の畠山です。私はホーチミンで土産品工場を現地パートナーと共同経営しています。
ベトナムには日宋貿易の時代から日本人が行き来しており、中部のホイアンには日本人街が形成され、多くの日本人が生活していました。
ベトナムは中国とフランス文化の影響を色濃く受けており、近年は、日本人にも親しみやすい色合い、デザインのベトナム雑貨が観光客の土産品として親しまれています。
当店は、幻の民芸皿としてベトナムでも人気を博している「ヴィンテージSÔNG BÉ(ソンベ)焼き」を中心に、日本のお客様に伝統とモダンの融合をご提案させて頂きます。